K報には15馬についてもデビュー以来の全成績が掲載されていますが、地方時代の成績欄の後に、地方時代の総収得賞金額も掲載されています。 Dの場合は、3,386万円です。
次に総収得賞金額を調べます。 ここからは一般馬と同じ作業です。
これは出馬表を見れば分かります。 Dは1億2,646万円を稼いでいます。
中央での出走回数は2回。 これを計算式にあてはめて計算すると、Dの賞金値が出ます。
(126、460、000133、860、000)÷7、123,000賞金はほとんど1万円単位ですから、それ以下は省略して考えるほうが楽です。 そこで、ダイカツジョンヌの賞金値は712万円ということになります。
たくさん稼いでいるようにも見えますが、賞金値はあくまでもメンバー次第、結論は全出走馬の平均値との比較をしてからのことです。 余談になりますが、「K報」は大変役に立つ本です。
前述のデータの他にもローテーションの確認をしたり、距離別の成績や芝、ダートでの成績を確認したり、資格を調べるために重宝します。 読者にもぜひお手元に置かれることをおすすめします。
賞金値の算出は、前述のように単純な計算ですから、電卓を使えば誰でも簡単に計算できます。 でも、中にはこの作業が面倒だという方がいるかもしれません。
あるいは、数字はなんでも苦手だという方もいるでしょう。 そういう方には、今回私が新たに開発したN「Zソフト」をおすすめします。
このソフトは、各馬の総賞金額と全出走回数を打ち込むだけで、各馬の賞金値、平均値をはじき出し、グラフで示してくれるものです。 レース前の検討作業時間を短縮することができるので、とくに計算が苦手というわけではないという方にも役立つものと思います。

先ほどの「ユートピアステークス」の賞金値を、賞金計算を使って算出しました。 このソフトには、ほかに後述するZのプログラムも組み込まれています。
興味のある方は、巻末のソフト紹介を御覧ください。 ここでは、軸馬を選ぶための手順と大きな流れを理解していただきたいと思います。
どんなレースであれ、これらの手続きを抜きにしては検討できません。 中には、明日のレースを前にこんな回りくどい作業はしていられないと思う方もいるかもしれません。
もちろん出馬表をながめての検討は簡単なほどいいでしょうし、また、そうでなくてはなりませんが、ここをきちんと理解されるかどうかが、今後、勝ち組に籍を置き続けられるか、負け組に甘んじることになるかの分かれ道だと思ってじっくり読みすすんでください。 ところで、レースには番組上さまざまな条件がつけられています。
賞金条件だけでなく、負担重量(別定、馬齢、ハンデ)や父内国産馬限定、牝馬限定などがあります。 一般レースの分割競走というのもあります。

これらを十把ひとからげにして扱うわけにはいきません。 それぞれの条件に合った見方が必要です。
したがって、そういった見方は実戦例題の中で、折にふれて解説していくことにします。 ここでは、まず基本を身につけることに専念してください。
比較的シンプルで分かりゃすいレースをいくつか例にとって、軸馬選びの方法を紹介していきます。 また、これは別の項でもふれますが、例題でとりあげた出馬表だけでは成績が不十分な場合は、それ以前の成績を調べたうえで解説しています。
もし、お手元に「K報」がありましたら、そのつど、参照してみてください。 専門紙、スポーツ紙の出馬表の馬柱は、前3走、前5走といろいろですが、だいたい前5走があれば十分です。
必要な分がない場合は「K報」によって調べればいいでしょう。 前5走よりも前の成績は、先に述べたように、重賞クラスでもない限り、とくに調べることはありません。
馬の生理からいって、好調子というのはそう長くは続かないからです。 また、前5走といっても、聞に休養をはさんでいるような馬には注意が必要です。
休む前に好成績をあげていたからといって、休養後にその調子が戻っているとは限りません。 仮に月1走とゆったりしたペースでも、前5走は5か月前ということになります。
休養をはさんでいるケースにこれをあてはめてみれば、休養期間を入れて5か月以内の成績が、前5走の成績にあたるわけです。 したがって、検討資料としては、馬によっては3走のケースもあるし、1走しかないケースもあります。

各馬の前5走の成績といっても5走全部が検討資料となるわけではないということを覚えておいてください。 休養明けのケースでは、5か月以内を検討資料の目安とします。
いずれにせよ、どのように使われてきた前5走なのか、きちんと確認することが大切です。 成績の確認には、蛍光(マーカー)ペンを何色か用意してマークしていく方法をおすすめします。
たとえば、同じ条件のレースで2着に入っているレース(コマ)をピンク、3着に入っているレースを黄色、下の条件を勝ち上がった(一着)レースを青、といった具合にマークしていくと、確認がしやすいでしょう。 マークがすんだら、これを3つのグループに分けてチェックします。
これから走るレースと同じ条件で2着に入った馬前5走の中で下のレースを勝ち上がった馬同じ条件のレースで勝てないでいる馬レースによっては、1のグループの馬がいない場合もあります。 そういうケースについては、実戦例の項で説明することにします。
なお、3のグループの馬はひとつのグループにまとめてはいますが、3着であったのかそれ以下であったのかは確認しておかなければなりません。 3着と4着、8着と9着では、大きな違いがあることは、前に説明しました。
この例で1のグループに入るのは、前走と3走前に500万下平場戦で2着しているHと、前々走500万下平場戦で2着しているNの2頭です。 前5走の成績からいえば、M、Dも同じ500万下で2着に入っていますが、これは前年夏の成績です。
消長の激しい馬の、半年も前の成績は参考外であるのは何度も述べているとおりです。 原則的には先の2頭がピックアップされた時点で、賞金値の高いグループに入っていた馬をまずチェックすればいいのですが、ここは基本編でもあるので、この2頭のローテーション上の資格の有無を調べてみることにしましょう。
Hは6か月の休養明けから4戦しています。 この4戦の間隔は、3週、変則開催での約3週、約3週、そしてここが2週。

きれいなローテーションです。 馬の調子がよく、順調に使われてきたとみていいでしょう。
Nは4か月の休養明けから2戦しています。 この2戦の間隔は4週で、ここが5週。
これがこの馬に適した間隔というのであればきちんとしたローテーションといえるでしょう。 しかし、休養前に特別戦を勝ったあたりには、2〜3週のローテーションを組んでいた馬です。
様子を見ながら使われているとも考えられます。 また、2頭が2着した距離が問題です。
Hはダートの1800mであり、Nはダートの1200m、中距離と短距離です。 そして、このレースはダートの1600Mです。
ローテーション、距離、いずれをとってもHに分があることが分かります。 そして、このHは賞金値でもaグループに入っています。
この馬が軸と断定できます。 軸が決まれば、後は相手探しです。

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